北欧最大「ストックホルム国際家具見本市2025」現地レポ!最新のインテリア情報も紹介!
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スウェーデンの首都・ストックホルムでは、毎年2月に「ストックホルム国際家具見本市」を開催しています。ストックホルムの中心地からアクセスできる会場では、2月4〜8日の5日間のみ最新の北欧家具をいち早くチェックできます。
2025年2月に開催された「ストックホルム国際家具見本市」を、RASIKのスタッフが現地で取材。本記事ではイベントの情報やアクセス方法について紹介します。イベント参加中に見つけた注目家具をあわせて紹介するので、新しい家具に変えたい方はぜひチェックしてみてください。
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2023年にRASIKを運営する株式会社もしもへ入社後、『RASIK LIFE』編集長に就任。自身が持つ不眠症の悩みをきっかけに、寝具について学ぶ。睡眠検定3級。商品の企画・生産・品質管理・販売までを一貫しておこなっている会社の特徴を活かし、実際に商品をチェックしながら記事を作成。フォロワー数50万人超えのRASIK公式インスタグラムでは、商品のレイアウトなども公開中。
公式:インスタグラム
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二級建築士・インテリアコーディネーター・カラーコーディネーター資格を保有。2024年よりRASIK LIFE編集部に所属し、ライターとして家具やインテリアに関する記事執筆を担当。インテリアコーディネーターとして、コーディネートのアドバイスもおこなう。趣味は北欧家具やインテリアショップ巡り。
ストックホルム国際家具見本市とはどのようなイベント?
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ストックホルム国際家具見本市は、北欧最大の家具イベントです。正式名称は「Stockholm Furniture Fair(ストックホルム ファニチャー フェア)」で、毎年2月に開催。年明けすぐにその年の北欧家具のトレンドがチェックできると、ヨーロッパでも注目されています。
北欧家具は日本でも人気が高く、日本の住宅や家具になじみやすいのがポイント。近年は、北欧全体が日本のカルチャーに注目していることもあり、日本の雰囲気にあわせやすい家具が多く展開されているのもいるのもストックホルム国際家具見本市2025の見どころです。
ストックホルム家具見本市2025 のテーマは「点と点をつなぐ」
ストックホルム国際家具見本市2025のテーマは、「点と点をつなぐ」です。さまざまな形や機能を持つ素材の使用を通じて実現することをテーマに掲げています。
ストックホルムを首都とするスウェーデンをはじめ、北欧諸国は自然が多く木材を使った家具を主流としているのが特徴。自然の素材を基盤としてさまざまな素材をミックスして点と点をつないだ家具がそろいます。
ストックホルム国際家具見本市2025の会場「Stockholmsmässan」
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見本市がおこなわれる会場は、「Stockholmsmässan(ストックホルムメッサン)」です。学会やイベント会場として使用されるケースが多く、「ストックホルム国際家具見本市」を毎年おこなう会場でもあります。
見本市以外に編み物や手芸品のフェア、北欧最大のアンティーク マーケットなど、自宅を彩るさまざまなイベントを定期的に開催し、家具やインテリアを中心とした数多くのイベントがおこなわれていることで知られています。
最寄駅から「Älvsjö」までのアクセス方法
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会場は、「Älvsjö(エルブシェ)」が最寄り駅です。ストックホルム中央駅から3駅でアクセス可能で、最寄り駅から会場が見えます。
乗車時間も約9分と、中心エリアから近いのもポイント。以前スタッフが取材したイタリアの「ミラノサローネ」やフランスの「メゾン・エ・オブジェ」の会場よりもアクセスしやすいです。
▼ミラノサローネの会場について詳しく知りたい人は、以下の記事もあわせて読んでみてください。
ストックホルム国際家具見本市2025に入場するには?
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ストックホルム国際家具見本市2025は、事前にオンラインでチケットが購入できます。当日もブースにてチケットの購入が可能です。しかし、入場状況によっては当日のチケット購入ができないケースもあります。事前に準備しておくと、入場までスムーズです。
ストックホルム国際家具見本市2025の会場内の様子
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会場は、入り口から左右に分かれています。ブランドごとにブースが分かれており、今年の最新家具を展示。大手のブランドはもちろん、個人のデザイナーが手掛けた家具や学生による作品展示もおこなわれています。
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ブースの大きさはブランドによって異なります。各ブースにはデザイナーやスタッフが立っているので、商品ごとの特徴や今年の家具トレンドについて丁寧に説明してもらえるのが魅力です。
またスウェーデンやデンマーク、フィンランドといった北欧以外に、ドイツやエストニアなどの隣国の家具も展示されています。
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▼同時期に開催している「ストックホルム デザインウィーク2025」のイベント情報もあわせて読んでみてください。
ストックホルム国際家具見本市2025の注目家具をいち早く紹介
ここからは、会場で見つけた注目の最新家具をみていきましょう。
木材を贅沢使用したデスクセット
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北欧家具は、木材を活かした商品が多い傾向にあります。会場でも、木材だけを使った家具が多くそろっていました。丸みのある木製の家具は北欧らしい温もりを与え、部屋に置いているだけでインテリアのアクセントにもなります。
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ディティールを見てみると、背もたれは手にフィットする美しい丸みが特徴的。木目も活かしており、温かみを感じさせます。落ち着きのあるダークブラウンなので、モダンな部屋にもなじみやすいのがポイントです。
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さらに座面は、ディスクカッターで掘ったようなデザインを施しています。背もたれの質感と違いを出すことで、デザイン性を高めているのも魅力です。実際に触ってみると、非常になめらかでいつまでもさわっていたくなるような肌触りでした。
木目を活かした一人掛けチェア
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木材を使用する北欧家具は、木目にこだわっているのもポイントです。こちらのチェアはFSC認証の木材のみを使用し、天然素材に敬意を込めてつくられているとのこと。
FSC認証とは森林管理された森林からの木材や木材製品を、消費者の目に目に見える形で届けていることを指します。素材を大切にする北欧らしい発想から生まれた家具です。
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天然木はひとつとして同じものがつくれないのが魅力。一つひとつの木目が異なり、自分だけの家具を見つけたい人におすすめです。スクエアの木製チェアはシンプルで、どのような部屋にもなじみやすい製品。ファブリックと組み合わせれば、温もりも感じられます。
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FSC認証の製品は木目のよさを引き出すように設計されているため、木目がしっかりと出るようにつくられています。木目に濃淡もあり、シンプルでも個性を感じられるのが特徴です。
デザイン性が高い二人掛けチェア
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会場には、かわいらしい二人掛けのチェアもありました。こちらもFSC認証の木材を使用し、高さを変えたデザインが特徴的です。その場にいたブランドのスタッフに話を聞いてみると、親子で座れるように設計したとのこと。座面もエコな素材を使用し、環境への配慮もおこなっているとのことでした。
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どの角度から見ても丸みがあり、子どもが万が一ぶつけてしまってもケガにつながりにくい設計をしているのも魅力のひとつ。デザイン性だけでなく、実用性を考慮しているのも北欧らしい家具の特徴です。
ファーを活かしたローチェア
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チェアの種類によっては、ファブリックではなくファーを使った商品もありました。チェアのうえにクッションを乗せているのではなく、ファーを組み合わせています。ファーの柔らかさと木材の角のある鋭さのコントラストが特徴的な家具。夏場は、座面にうえからリネンやファブリックのカバーをかけるのもよさそうです。
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座面のファーを触ってみると、もっちりと柔らかくて体を包み込むような質感です。部分的に色が付いており、デザインのアクセントにもなっています。犬を撫でているような触り心地がクセになりそうです。
サステナビリティなチェア
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ストックホルム国際家具見本市2025で注目されていたのは、ウェビングテープを編み込んだチェアです。北欧ではサステナビリティな家具も人気。ウェビングテープを張り替えながら、木の経年変化を楽しめるとのことです。
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ウェビングテープは座り心地のよさや耐久性の高さにも定評があるため、張り替えの頻度が少ない商品もあります。同じ家具を長く使い続けたい人にもおすすめです。
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木材とブラックカラーの組み合わせ
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2025年の北欧家具は、木材とブラックの組み合わせが全般的に目立ちました。革張りの一人掛けソファは、角度が付いたリラックスしやすい設計。ロースタイルなので足も伸ばしやすいです。
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ファブリックよりも革や鉄といった素材を使っているケースが多く、モダンな雰囲気を感じられます。2025年の北欧家具は、スタイリッシュな印象を受ける家具も多数あるのもポイント。かっこいい部屋づくりをしたい人も北欧家具に注目してみるのがおすすめです。
デザイン性の高いサイドランプ
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北欧家具は、ランプのデザイン性が高いのも2025年の特徴。シンプルな商品以外にも、インテリアとして飾れるようなランプを展開するブランドもありました。
こちらのランプは、ホイップクリームをイメージした商品。カラフルでかわいらしいデザインが印象的です。会場のブース以外に、街中ではこちらのランプとバーがコラボレーションしたイベントも開催。ランプをあちらこちらに飾り、幻想的な空間に仕上がっていました。
北欧家具はチャイルドグッズも多数
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北欧家具で見逃せないのが、チャイルドグッズです。子どものサイズに設計された家具たちは、見ているだけで癒されるような温もりが特徴的。子ども部屋に置くだけで、北欧要素が加えられるでしょう。
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木馬やベビーハイチェアなど、幼児を対象とした家具も多く展示されていました。会場は子連れで訪れる地元の人も多く、実際に使用感を試している様子も伺えます。
木材のカラーは明るめな傾向で、子ども部屋になじみやすい印象。丸みも活かしている点も子ども部屋に置きやすい要素のひとつです。
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前向きにも後ろ向きにも座れるチェアは、実用性も兼ねそろえているとのこと。前向きに座ればおもちゃになり、後ろ向きに座ると食事ができるチェアになります。子どもに喜ばれる遊び心を取り入れているのも北欧家具らしさです。
▼ストックホルム国際家具見本市2025のトレンドについて詳しく知りたい人は、以下の記事もあわせて読んでみてください。
まとめ
本記事では、ストックホルム国際家具見本市2025の様子やアクセス方法について紹介しました。2025年の北欧家具は、木材の本来の質感を活かしながら異素材を取り入れる傾向があります。イベントに参加すると、北欧家具の最新トレンドがチェックできるので、北欧要素を部屋に取り入れたい人におすすめのイベントです。
RASIK LIFEでは、今後も海外取材を通して最新のインテリアトレンドを発信予定。家具選びやインテリアコーディネートの参考にもなるので、ぜひチェックしてみてくださいね。