本当に好きなことを見つける難しさ|中央工学校 インテリアデザイン科 飯田 慶太先生にインタビュー!

趣味や好きなことを仕事にしたいと考えていても、自分がその業界に向いているのか不安な人もいるのではないでしょうか。
今回は、中央工学校インテリアデザイン科の飯田 慶太(いいだ けいた)先生に、授業をするなかで感じた最近の学生が抱いている「好きなこと」への思いについてお話を伺いました。

憧れをきっかけに空間デザインを学びはじめた

―本日はよろしくお願いいたします。まずは、インテリアに興味を持たれたきっかけを教えてください。
飯田 慶太さん(以下、飯田):幼少期から整理整頓が好きで、ワイドショーの「お部屋整理術」特集をよく見ていました。小学生のころにインテリアデザイナーが家具やアイデアを駆使して部屋を美しく整える姿に衝撃を受けたのが、空間デザインに興味を持つきっかけです。今でも「整理=もたない」という意識は持っており、できる限りミニマムに暮らしたいと考えています。
また、昔から「人からものへ、ものから空間へ、空間から建築へ」という考え方に興味があり、とくにデザイナーである深澤直人さんのアフォーダンス(生態心理学の概念)に関する考えには学生時代から強い憧れを抱いています。アフォーダンスは「傘立てのない玄関に傘を立て掛ける際、自然と床タイルの目地の凹みを意識して立て掛けてしまう」という事例で紹介されており、自分の仕事でも、このような些細な動作に対する「気づき」を大切にしていきたいなと思っています。
学生には「積み重ね」を大切にしてほしい

―中央工学校で担当されている授業について教えてください。
飯田:CAD製図、CGの授業を担当し、2Dでの基本的な作図や3Dモデリングなど、CADソフトの使い方を指導しています。
業界ではBIMや3DCGの知識や技術があると喜ばれる印象はありますが、私は建築業界でまず求められるのは社会性と人間性であると考えています。学生の間に、社会性と人間性をどれだけ伸ばせるかは大切です。近年、私が授業を担当して感じていることは、学生によってつまずきやすいポイントは一人ひとり違いますが、「時間をかければ解決できそうな作業でも簡単に諦めてしまう印象」があります。たとえばインテリア計画を考える際、人の動線を意識した家具配置を難しく感じて諦めてしまう学生が増えました。
作品づくりに打ち込めない学生を見て「建築が本当に好きなことではないのかな」と考えていましたが、最近は「難しそうなことを簡単にこなしたい」という気持ちを抱く学生が多いのかもしれないと感じています。
建築やインテリアの作図、CG製作は技術も知識も必要な作業です。授業を受けるだけですべてを理解し実践できるわけではありません。技術を研究し、実践を繰り返した結果、初めてデザインができるようになると思います。学生には日々の積み重ねを意識しながら授業に取り組んでほしいですね。
子育て中のインテリア選びについて

―インテリアを買う際のこだわりを教えてください。
飯田:私はアンティークやヴィンテージ家具、蚤の市や骨董市が大好きで、家族が共感してくれる「運命的な出会い」があれば即決で購入しています。
最近は、ドクターキャビネットという医療用品をいれるためにデザインされた棚にときめきました。不要になった方から譲り受けたのですが、食器入れとして活用しようかと考えています。
一方で、現在は子育て中なので、子どもの成長に合わせた家具選びも意識しています。転倒やケガのリスクがあるもの、割れやすいものは避けるようにしていますね。収納についても、子ども用品を露出して配置することをふまえて選んでいます。
たとえば現在使っている娘用のハイチェアは、子どもの成長に合わせてステップと座面の高さを変えられるデザインになっており、長く使えるのが特徴です。椅子の上に立ち上がってしまった際にも安定感があり、とても重宝しています。機能性を意識したシンプルなデザインなので、さまざまなテイストに合わせやすい点も気に入っていますね。
馴染みやすさがRASIKの魅力

―RASIKの第一印象を教えてください。
飯田:こだわりを感じられるデザインと購入しやすい価格設定だというのが第一印象です。商品点数や家具の種類の多さにも驚きました。
家具のデザインを見ていると、同棲をはじめるカップルと相性がよさそうな印象を受けましたね。また、ほかのメーカーで買った家具にも馴染ませやすそうなので、家具を買い足す場合にも使いやすそうだと感じました。
続けることで本当に好きなことが見つかる

―最後に、建築・インテリア業界を目指す人へのメッセージをお願いします。
飯田:教育現場での指導を通じて、学生が「本当に好きなこと」を見つける難しさを感じています。少しの失敗で「嫌い」になってしまいがちな今、じっくり試行錯誤しながら成功の喜びを味わう機会が減っています。
また、短時間で情報をインプットし、すぐに成果を求める風潮が強まる中、授業時間内の集中力も持続しにくくなっています。だからこそ、限られた時間の中で効果的に興味を引きつける工夫をしながら指導を続けています。
どの業界でも「知識として覚えること」と「身体が覚えること」の両方が必要で、その習得スピードには個人差があります。だからこそ、焦らずに「続けられること」を見つけ、じっくり取り組んでほしいと思っています。
―素敵なメッセージをありがとうございます。本日はお時間をいただき、ありがとうございました。
【中央工学校 インテリアデザイン科 飯田 慶太先生】
二級建築士、インテリアコーディネーター。中央工学校インテリアデザイン科卒業。中央工学校ではインテリアデザイン科の担任を務める。